京都府立医科大学 京都府立医科大学 外科学教室 心臓血管・小児心臓血管外科学部門
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 京都府 岡本忠蔵・志保  様
 平成14年2月、生後間もなく肺動脈狭窄、心室心房中隔欠損症と診断された息子は、7ヶ月を待って、詳しいカテーテル検査をするために、こども病院・小児内科に行きました。
待望の第一子が心臓病と言われたショックから立ち直りつつある私達夫婦に追い討ちをかけるように、医師から出た言葉は「大動脈が極端に細く、ウイリアムズ症候群の疑いがある。これは・・・危険」。ショックの余り、私はエコー室で気を失いかけ、声も涙も出ない冷汗だけが流れる、絶望を味わった一瞬でした。

 詳しい検討結果は「心臓を出た大動脈が腹部まで狭窄しており、心臓がかなり危険な状態であるから、1日でも早く外科の山岸先生の受診をし予定を立てるように」というものでした。

 もしかしたら手術方法も無く、衰えていくのを見守るだけかもしれないという焦りと不安の中、山岸先生を尋ねたのです。
 手術は「全ての胸部大動脈をホモグラフトで移植・置換する」という、10ヶ月の子供には世界でも例の無い方法だったそうです。平成14年4月30日、13時間に及ぶ移植は成功しました。待っている間、不安は苛立ちに変わり13時間が長く長く感じました。
 「手術は成功です」その言葉を集中治療室の前で聞いた時の光景は今でも忘れることができません。そしてお世話になった内科の先生達も、手術が終わるまで見守っていてくださったことが、なによりも嬉しく感じました。
 20本以上の点滴と、沢山の管につながれた大輝。集中治療室から出られるまで、毎日毎日点滴と、管の数を数えました。意識がもどり、水を欲しがる姿に心も痛みました。あのときは、自分自身を支えるのが精一杯でしたが、子供は必ず親の思いに答えようとしてくれる、だから親は前を向いて頑張らなければいけない。小さな子供に教えられていたと思います。
 集中治療室でも丁寧に対応していただき、看護師さんに可愛がってもらい笑顔が戻っていた時には「ひと山超えた」思いでした。症例の無い手術方法に加え10ヶ月の子に免疫抑制剤を服用させるということで、多くの不安と心配がありましたが本人の生命力の強さと運、そして先生方の丁寧な対応で今は普通の子とかわらない元気な姿で走りまわっています。

 術前の医師の説明も整理されていて頭に入りやすかったです。どんな質問にも明快に答えていただきました。また初めての大手術でしたので、一応、心臓手術に関する本は読んでおきました。術後の集中治療室では、はじめて対面する我が子の壮絶な姿に気を失う母親もいるそうです。少し心の準備をしておくのもいいと思います。
 そして、同じ病棟で過ごした母親とは同志として今でもお互いを励ます存在です。手術の前日は色々心配なことが多いのですが、不思議とスムーズにいく場合が多いようです。(子供もわかっているのかもしれないですね)なによりも、付き添いである親が快適に過ごせることができれば、子供の病気のことは先生に任せておけばよいと思います。
 親として、子供には「多くの希望」があります。「健康でいてほしい」という当たり前の望みさえも叶わないかもしれませんが、私は「感謝する」ということをはじめて知った気がします。大輝が元気な姿を、山岸先生を初めとするお世話になった先生や看護師さんに一番に伝えたい。子供が障害を持って生まれてきたと知ったとき、これから永遠に続く不幸の始まりだと思いました。だけど、山岸先生に出会えたことは本当に良かったと思います。
 今はインターネットを開ければ多くの情報を得ることができる時代です。一番大切なのは「子供の命を預けられる人(医師)かどうか」だと思います。そしてその「きっかけ」を見つけるのは親の役目ではないでしょうか。

 またプールの季節がきます。元気にプール遊びができる喜びは大きなものですが、傷跡に対する周りの視線が気にならないかと言えば嘘になります。いつか「勇気の証」として胸を張れるよう、私も成長していきたいと思います。
 
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